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日本計算機 BUSICOM 162 (分解編 その2)


予告したとおり今回から内部の基板を見ていきます。

1枚目 表面
1枚目 裏面
前側から1枚目・2枚目…と番号が振られているようですね。これは最も手前側の1枚目です。

左上に銅箔パターンで「1」と入っているのが基板の番号のよう、続く基板にも順に「2」「3」…と入っていました。上端の左右にあるハトメは基板を抜くためのものだと思います。結構固くてここを抉らないと抜けませんでした。

パターンは手書き感満載のうねうねとしたものです。よく見るとカードエッジ部のメッキが上のほうにハミ出していますね。

並んでいるICは全くなじみの無いモノですが、SigneticsのST600ファミリのDTL Logicと思われます。「SIGNETICS DIGITAL UTILOGIC 2/600 TTL/DTL DATA BOOK」という資料にSP600Aファミリとして記載があります。ネットで探すとSP600 (+15°C to +55°C), ST600 (0°C to +70°C)という記述もあるので、SP600をST600と読み替えても良さそうです。
IC以外もソリッド抵抗が使われていたり、電解コンデンサも両端からリードが出ているタイプで、歴史を感じさせます。電解コンデンサの「30MFD」はもちろん「30μF」のことです。

2枚目 表面
2枚目 裏面
2枚目も1枚目と似たような感じです。

ICのピンを裏で曲げてハンダ付けしてあるのも今とは違いますね。

3枚目 表面
3枚目 裏面
1枚目・2枚目の基板がガラスエポキシらしかったのに対し、この3枚目は紙エポキシでしょうか。カードエッジも金メッキではなくなっています。

表面の左下の部分、端子を一つずらしてしまったのか盛大に修正が入っていますね。

4枚目 表面
4枚目 裏面
4枚目は裏面にジャンパ線があります。これが5枚目の部品に引っかかっていて、この基板を抜くとき危うく切りそうになりました。

5枚目 表面
5枚目 裏面
5枚目には抵抗等の個別部品が多いです。この基板のジャンパ線は「イ」「ロ」「ハ」などの記号が書かれているので修正ではなく、設計当初からのものでしょう。「.001K 100V」と書かれている緑色の部品はコンデンサでしょうか。

これで半分まで来ました。似たような基板が多く、もう止めようかという気になってきますが、実は7枚目に大物が控えていますのでもうしばらくお付き合いください。
ということで次回は6枚目から10枚目までを紹介したいと思います。


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