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NEC PC-9861K RS-232C拡張インターフェース


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PC-9801シリーズ用のシリアルポートの増設用ボードです。本体に1ポートありますが、このボード1枚でポートを2つ増やすことができました。

PC-9861K 表面
スイッチやジャンパピンが多いですね。アドレス等をずらして複数枚挿しできるかと思ったら駄目みたいです。

中央やや下のNEC製μPD8251AFCがシリアルの石USARTです。本体で使用しているのと同じデバイスを使っています。
上の「WTB01 10」「WTB02 10」のラベルのD2764Aは追加されたポートを制御するBIOSです。16ビットバスなので偶数アドレスと奇数アドレス用に2つ必要になっています。
上のPAL10L8NCは一種のPLDです。ヒューズ構造なので一度書き込む(焼き込むといった方がいいかもしれません)と消して書き直すことはできません。10L8はフリップフロップを持たない組み合わせ回路専用のものです。
ROMの左上のμPD65003C041はゲートアレイで詳細は不明です。

左端の一列はSN75188N(ラインドライバ)とSN75189AN(ラインレシーバ)ですね。C-Busには±12Vが供給されているのでチャージポンプ回路等は不要です。

残りのICはみな74LSシリーズです。

PC-9861K 裏面
裏面には「技術的条件 認定番号」と書かれたラベルがあります。
これおそらく「技術的条件適合認定」の認定番号と思われますが、シリアルポートについているのはあまり見ません。モデム等が適合していればその先のシリアルに何を接続しても問題なさそうなのですが。

PC-9861K 背面
背面にはDB-25コネクタが2つ並びます。

C-BusスロットはPCのISAやPCIと違って幅があるのでこのような比較的大きなコネクタでも配置できるのは良かったですね。

ところで「PC-9861K」と言う型番、PC-8001から続く古い命名規則に従っています。

PC- 固定 「パソコン」を表す?
98 PC-9800シリーズを表す
他に「20」「60」「66」「80」「82」「88」など
6 種類を表す
0 本体・増設メモリ・数値演算プロセッサなど本体と密接な関係にあるもの
1 拡張ユニットなど
2 プリンタ関係
3 フロッピーディスク関係 のちにハードディスクも
4 ディスプレイ関係
5 ディスプレイ関係 のちにハードディスクも
6 通信関係
7 ユーザインターフェイス関係?
8 データレコーダ 8インチフロッピーディスク関係
9 ケーブル
1 同種の中で通し番号?
K 改良版に「K」や「N」などがつく

すぐに番号が足りなくなることに気付いたのか、拡張ボード類はPC-9801-27のように本体型番のあとに数字2桁になりました。
ということでこのような型番の拡張ボードは珍しい存在です。

もちろん部外者の私に内部の命名規則がわかるはずは無く、発売された機器の型番からの推測です。

このボードも例によってどこで入手したものか不明、使った記憶も無いので「捨てるならくれ」の可能性が高いです。

参考文献・関連図書: 
アスキー出版局テクライト編(1990)『新版 PC-9800シリーズ テクニカルデータブック』アスキー.

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