出土品
自宅から発掘された機器・部品・その他を紹介します。入手の経緯は
- 物心つく前から家にあったもの
- 旬な時期に入手して使っていたもの
- 旬な時期に入手したものの、死蔵していたもの
- 旬を過ぎてから入手したもの
など様ざまです。
特記のない限り廃棄はしていません。
「細部が見たい」「内部を見たい」などありましたら「ご意見・ご要望」に書いていただけると再発掘するかもしれません。ただ整理して保管しているわけではないのでいつになるかはわかりませんし、最悪の場合は偶然出てくるまでそのままになる恐れもあります。
AGPビデオカード
AGP用のビデオカードです。
型番不明のAGPビデオカード、私は基本的にビデオカードはX.org (XFree86)前提で選択するので安価な普及品だとは思うのですが。
ヒートシンクの付いているがビデオチップですが、形式は不明です。周りのシルクから20×20のBGAのようですが、これだけでは特定できませんね。
周囲に4つ配置されているMG802C256Q-8は256k×32bitのSGRAMですから合計4MBということになります。
ラベルの貼ってあるPLCCはFlash ROMでしょうか、「Win Fast」はこのカードのメーカでしょう。
左側の出力コネクタは上からVGA, コンポジット, S端子です。上に蓋のされている口が2つあって、「TUNER IN」「VIDEO IN」とありますから、チューナ・キャプチャ機能つきのラインナップがあったのか、オプションで追加できたのか。
MCS-51マクロアセンブリ言語 ユーザーズ・ガイド
MCS-51のアセンブラのマニュアル、©表記によると35年前のものです。
MCS-51(マスクROM内蔵の8051、EPROM内蔵の8751、ROM無しの8031の総称)のマニュアルです。タイトルが微妙なので中をパラパラと見てみると、アセンブラの使い方(操作方法・擬似命令など)とMCS-51の使い方(命令セット・内蔵デバイスなど)が両方書かれています。割合的には半々くらいでしょうか。
私はMCS-51は使ったことはありません。以前は高価なデバイスでしたし、対応するROMライタを何とかしなければなりません。ROM無しの8031を使えばROMライタは不要ですが、それだったら汎用のプロセッサ(Z80とか8086とか)を使ったほうがマシと思っていました。
それでもこれを持っているのは、「捨てるなら俺にくれ」と言ってしまったせいなのか、一束いくらで買ってしまったせいなのか、今となってはわかりません。
5380 SCSI Interface Chip
Zilog製の5380、SCSIのICです。
ZilogのZ0538010PSC、10MHz品でしょうか? データシートのOrdering Informationには「Z0538001PSC」と「10」ではなく「01」と書かれていて1.5MB/sとなっています。うーん、謎です。
オリジナルはNCRの5380です。Western DigitalのWD33C93と共に昔のボードではよくお目にかかったものです。
この会社は後に53C810とか53C895などでPCIバス用のSCSIチップでも有名になりますね。
Zilog Z180 MPU
Z180、と言うよりHD64180と言った方が通りが良いでしょう。
ZilogのZ180 MPUです。Z80では「CPU」だったのが「MPU」になっていますが、Zilog的にはこの境界はどこらへんなのでしょう?
正式型番はZ8018010VSC、10MHz版です。
Hitachi H8/330
DIP以外のパッケージで紫外線消去用の窓付きという珍しいものです。
日立のHD6473308CG10(H8/330)です。窓を付けるためにはセラミックパッケージが必要で4辺の半円形のくぼみの内側が金属メッキされていて端子になっています。このパッケージを昔は「LCC」と読んでいた記憶があるのですが、あらためて調べてみると現在ではQFN(Quad Flat No Lead)と呼ぶようですね。ちなみに当時のデータシートには「84-Pin windowed LCC (CG-84)」と記載されていました。
専用のソケットを使用すれば通常の2.54mmの蛇の目基板に実装できますが、ソケットはバカ高かったはずです。
Western Digital WD33C93
Western Digitalというと今ではHDDが知られていますが、半導体も作っていました。以前紹介したMB8877のオリジナルFD1793-01もWestern Digital製です。
このWD33C93は初期のSCSIコントローラです。PC9801用の純正SCSIボードにも採用されていたらしいのですが、記憶にありません。
「©WDC'85」の刻印から1985年発表でしょうか。製造は1988年だと思います。
この時代のSCSIコントローラとしてはNCR 5380も有名です。確かZilog製があったと思うのでそのうち載せます。
計算尺のマニュアル
以前紹介した計算尺のマニュアルが出てきました。
これが表紙、型番が No.2664S, No.72, No.2634と3つも載っているのは使い方が同一だかららしいです。
最初のところに3機種の相違点が載っており、それによると2664Sが標準のもので長さ25cm、72は精度を求めて50cmにしたもの、私の持っている2634は携帯用に12.5cmに短縮したものとのことです。何しろ目盛りを読むので大きいほど良いというわけですね。一方あまり大きいと扱いにくくなるわけで、用途に応じて選べるわけです。
その他は2634で一部の尺(CIF尺)が省略されている以外は全く一緒です。ベースとなった2664Sは昭和19年発売とのことなのでかなりのロングセラーですね。
ざっと読んでみたところ前に書いた使い方は大体あっていたようです。
PSGと仲間たち
昔のサウンドICたちです。
初期のパソコンに使用されたものとして、このGIのAY-3-8910 (Programmable Sound Generator)が最も有名でしょう。NECのPC-6001やMSXに搭載されました。
矩形波3音とホワイトノイズが使えます。CPUバスが独特で、バスに繋ぐのをあきらめてPIOの先に接続している製作例をよく見かけたものです。
8ビットのI/Oポートを2つ持っているために40ピンパッケージです。他にI/Oポートを1つに減らし28ピンにしたAY-3-8912、I/Oポートなしで24ピンのAY-3-8913というバリエーションもあります。
MC68kボード (第5期工事編)
いよいよ最後の第5期工事編です。
第5期工事は大幅なRAMの増設です。CP/M-68KではRAMは128kBあればCコンパイラ等の開発環境も不自由なく使用できるのですが、せっかくセグメントの無いフラットなメモリ空間が使用できるのにその恩恵に与れないのは悔しいのでもう512kB増設することにしました。
128kBのうちOSが32kB程使用しており、残り96kBをコードで32kBとデータで64kB使用するとすると、8086系でもセグメントを意識せずに使うことができます。せっかくMC68000系を使っているので64kB超の使い方ができるようにしたかったのです。友人の使用していたPC-9801VM2のメインメモリが最大640kB(標準384kB+増設256kB)なので、せめてそのくらいは積みたいという意地もありました。