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オルゴール (AY-3-1350使用)


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大昔に作った電子オルゴールです。

電子オルゴール
電子オルゴールの自作といえばセイコーのSVM7910が有名ですが、ここで使ったのはGI製のAY-3-1350というICです。

この型番から昔のパソコンを知っている人にはAY-3-8910 PSGがピンと来るかもしれません。この「AY-?-????」であと知られているのはキーボードエンコーダとかテレビゲームの石でしょうか。昔の秋月電子通商の広告を見るとテレビゲームのキットなんていうものが出てきます。

さて話を戻してAY-3-1350ですが、25曲+3チャイムのデータを内蔵(標準品の他、カスタムも可能だったようです)しています。しかし面白いのは外部にROMを接続できるという点です。256×8bitのROMに最大28曲分(音符1つが1バイトなので通常そんなには入りません)入れることができます。UVEPROMなら個人でも何とかなるので、自分独自のものが製作可能です。

基板 表面
左上のAY-3-1350がメインのIC、上の2つの半固定抵抗はテンポとピッチの調整です。
右にあるLM386N-3はスピーカ駆動用のアンプですね。
下のシールが貼ってあるICはインテルのG27128、16k×8のUVEPROMです。シールは消去用の窓を塞ぐためですね。このROMはAY-3-1350の扱えるサイズをはるかに越えているので、上位のアドレスはスイッチで切り替えています。トランジスタ技術1983年4月号の「120曲オルゴール」という記事をもとに製作したものですが、ROM容量を増やして校歌などのデータを追加した記憶があります。
さらに下のM4078BPは今は珍しい4000シリーズのCMOS、8入力のOR/NORゲートです。ROMのデータと曲セレクトのピンが共有になっているらしくその切り替えに使っているようです。このあたりはAY-3-1350のデータシートに参考回路も掲載されています。
隣のHD74LS145PはBCD to DECIMALのデコーダ、2bit to 4として使っているらしいです。これも曲セレクト関係でしょう。

基板 裏面
配線は目的地に直行でもなく、縦横に揃えるでもなく、不思議なカーブが多いですね。おそらくまだ配線していないピンを隠さないように引き回したのではないかと思います。

選曲スイッチ
選曲にはサムホイールスイッチを使用しています。16進のスイッチは手に入らないのでBCD用の10進スイッチを8進として使っています。
下2ビットはAY-3-1350への信号なので演奏中に切り替えても平気(無視されます)ですが、上位ビットはROMのアドレスを切り替えているので途中で切り替えると演奏が飛びます。

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