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National Semiconductor DP8390


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今回はナショセミのDP8390、ネットワークコントローラです。


これがDP8390CNです。ずいぶんと細長い感じがしますが、それもそのはずで48ピンDIPという巾600milのDIPではおそらく最大級のパッケージに入っています。48ピンより上の64ピンDIPは普通は巾900milで、巾600milというのはデータシートで見たことはありますが実物を見た記憶はありませんね。
何でこんなにピン数が多いのかといえば送受信バッファのRAMを外付けするためで、集積度の上がった現在ならRAMは内蔵できこんなピン数は不要なはずです。

もう一点、気になることがありませんか? DP8390CNの下にあるNS32490CNって何でしょう? これも型番のように見えますよね。NS32xxxはナショセミの32ビットプロセッサNS32x32を連想させます。末尾のCNもパッケージを表すコードのようで、DP8390CNとも一致しています。
いろいろな可能性が考えられます。DP8390は買収した会社の連れ子の名前で、それを自社の命名規則に合わせて付け直したのがNS32490である。DP8390もオリジナルであるが、NS32x32ファミリの一員として別名を付けた。等々。
これを書くにあたって調べてみたのですが、よくわかりませんでした。

ちなみにこの石、ISA時代のネットワークカードで有名なNE2000にも採用されていたものです。そのおかげで各社からソフトウェア互換なチップが多数供給されています。
有名どころではRealtekのRTL8019ASがあります。これは前述のRAMを内蔵し、ISAバスのインターフェイスやROMのアドレスデコーダまで内蔵していて、ほぼ1チップでネットワークカードが構成可能です。これメーカサイトにも製造中止の案内はなかったので現役なのでしょう。

さすがにオリジナルのDP8390は製造中止になっていますが、姿を変えて長く使われていますね。


コメント

末尾NSは当然NationalSemiconductorの頭文字から来ています。
アップルのマッキントッシュ用純正ネットワークカードに搭載されていました。
Macintosh IIfxの頃です。
お邪魔しました。

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