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写り込み対策(その1)


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デバイス撮影法(照明編)で書いた基板へのリングライトの写り込み問題、ちょっと試したことを書いていきたいと思います。

まず試したのは、ライトの光を散乱させること。

リングの中央から撮影する都合上穴を開けないといけませんし取り付けを考えるとライトと同形状のドーナッツ形が良さそうです。専用品があればよいのですが見つからなかったのでプラ板で自作してみました。

用意する材料はプラ板、どのくらいの厚さがいいのかわからないので0.3mm, 0.5mm, 1.2mmがセットになったものを選びました。

これ実は幅が少し足りないのですが、厚さが決まったら大きいサイズを買って作り直すことにして、とりあえずこれで実験してみます。

これをドーナツ形に切り出すのは結構大変そうなので、お金で解決することにしてコンパスカッターを導入しました。

コンパスの鉛筆等の代わりにカッターが付いていて円形にカットできるというものです。

まずは一番厚い1.2mmから試すことにします。リングライトの内径・外径をノギスで測りプラ板上に中心位置をマークします。ここにコンパスを刺して外側から切っていきます。

先に内側の円を切ると針を刺す中心がなくなってしまいます。

外側はプラ板の端のところがやりにくいですね。切込みがある程度深くなったら曲げながら割っていきます。


左上と左下のところが変に割れてしまっていますが、実験には支障はないと思うので取りあえずはそのままにします。

これをリングライトの前に取り付けます。

うまく行ったら綺麗な取り付け方を考えなくてはいけませんが、今は適当なテープで仮止めしておきます。ちょうど手元にあった紙絆創膏で4ヶ所を留めました。


雑な工作ですが、お試しには十分でしょう。

で実際に基板を撮影してみたのですが...


まったくと言っていいほど効果ありませんでした。

冷静に考えてみると、被写体を鏡にしてリングライトの形がそのまま写っているわけです。光を散乱させてみたところで形はそのままです。

そうなると解決法は限られてきます。

ライトを大きくすれば写り込んでいる輪も大きくなるので内側に被写体がおさまってしまえば問題ないのですが...

上図の赤線の外側にライトを追い出す必要があります。つまり内径が被写体の約倍の必要があるわけで、現実的ではありません。

プラ板をライトから離せば輪の幅が広がりその分コントラストは減って目立たなくなるはずなのですが、真ん中から撮影するための穴を大きくせざるを得ず穴を通して写り込んでしまうでしょう。

リングライトという形式では無理なのかなぁ。


コメント

まあ普通は、映り込みをする被写体は、間接照明を工夫しますね。部屋を一時的な白い吊り下げ壁紙で囲うとか。
今なら影を作らないよう部屋の照明を落として、感度を上限付近にすることも実用域です。
ASA感度100,000以上なんて想像もない時代、スタジオのデカい照明は、さもありなんです。
TV局の高い天井も、照明遠くして影を小さくするため、というのもあります。高所撮影なんて普段はない。

やはりそれしか無いですかね。
撮影ブースを小さくしたくていろいろ試していたのですが、やはりある程度の空間は必要なのか。

高い天井はそういう理由もあるんですね。写り込んでも点ならあまり気にならないと。

単純には、高所からなるべく強い光を均等に当てて、光源からの反射がカメラに行かない角度で撮影。
カメラ位置、被写体位置で工夫。
なお、鏡に自分が映らない様な撮影が必要あるなら、あおり撮影出来る機材(シフトレンズとか)とハードル高くなります。

>カメラ位置、被写体位置で工夫
文献の複写並みに、そこで工夫の余地はなさそうなので発想から除外していました。
真正面以外から遠近の歪みのない撮影をするには、それこそ高価なシフトレンズが必要でしたから。
でも、現在なら歪みは後処理でなんとでも出来てしまいますね。
被写体位置の発想を自由にすれば、いっそ屋外撮影とか。太陽よりまさる光源なし、太陽より難い光源なし、です。

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