MC68kボード (第2期工事編)
第2期工事はFPU MC68881RC16Aの追加です。
基板の空いたエリアにMC68881RC16Aを追加しました。このデバイスはMC68020用の浮動小数点コプロセッサですが、他のプロセッサにもI/Oデバイスとしてなら接続可能です。バス幅も8,16,32どれでも可能でここでは16bitバスで接続しています。クロックもメインのプロセッサは8MHzでこのFPUは16MHzという変なことをしていますが全く問題ありません。
マイクロプロセッサ・マイクロコントローラ等です。
第2期工事はFPU MC68881RC16Aの追加です。
基板の空いたエリアにMC68881RC16Aを追加しました。このデバイスはMC68020用の浮動小数点コプロセッサですが、他のプロセッサにもI/Oデバイスとしてなら接続可能です。バス幅も8,16,32どれでも可能でここでは16bitバスで接続しています。クロックもメインのプロセッサは8MHzでこのFPUは16MHzという変なことをしていますが全く問題ありません。
MC68kボードは少しずつ製作したわけで、今回はその第1期工事(下写真の明るい部分)です。
私の個人的な製作としては珍しくこの部分は回路図を(手書きメモ程度ですが)書いていました。それを発見してからとも思っていたのですがなかなか出てこないので記憶を手繰って書くことにしました。発見したら訂正も含めて紹介しますね。
この時点のスペックは以下になります。
今回はMC68kボード (概要編)で紹介したボードに搭載したソフトウェアの話です。
CP/M-68K上で動作させたソフトウェアまで含めるとキリが無いので、ボード上のROMに書き込んだものに限定します。そうするとモニタ、Tiny BASIC、CP/M-68Kの3つになります。
【モニタ】は最初に動かしたもの(ハードウェアのテスト用の無限ループ等を除いて)になります。ベースは「トランジスタ技術」誌の1985年4月号にアセンブラソースが掲載されたものです。その後少しずつ機能を追加して行き、MPUをMC68010に変更したときは対応するための修正をしています。
ただMC68kはバイナリを見ながらデバッグするような代物ではないので、もっぱらハードウェアの確認用に使用することが多かったです。後述のTiny BASICのデバッグ時も机上で行ってROMを書き換えてしまうことが多かったです。
今までに個人的に製作したボードの中で最も役に立ったのはこれです。
モトローラのMC68kシリーズを使ったマイコンボードです。
作り始めたのは私が高校生だった頃、PC-9801シリーズが欲しかったけれど買うだけのお金はなく、たどり着いたのがこのボードです。プログラミングのためと割り切って、CPU周りのみ製作してI/Oは手持ちの8ビットパソコンを利用するという手で規模を絞っています。
最終的なスペックは以下の通りです。
しばらく続いたプロセッサシリーズもこれが最後になります。
NEC製のμPD8085AC-2ですね、「-2」は5MHz品のようです。
8085は8080の不便だったところを改良したものです。
外部に必要だったクロックジェネレータとバスコントローラを内蔵し、割り込みコントローラも簡単なものを内蔵しています。
さらに(こちらのほうが重要と思う人も多いかもしれませんが)、+5V単一電源で動作するようになりました。8080で必要だった+12Vと-5Vが不要となったのです。
あと1ビットの入力ポートと出力ポートが追加されています。
MC68020は紹介済みですが、ペアになるFPU MC68881が出てきたので並べてみます。
右側が新たに発見したMC68881RC16Bです。16MHz品ですね。
8ビットパソコンの時代にはMC6809と双璧を成し、その後も組み込み用途では使い続けられた、非常に息の長いプロセッサZ80 CPUです。
手持ちのものを並べてみました。
左上のZ0840008PSCはオリジナルの8MHz品です。1989年製。
左下はやはりオリジナルのZ0840004PSC、4MHz品になります。ロゴが新しくなっていますね。1992年製。
右上はNECのμPD780C-1(「μP」は省略されます)、「-1」なので4MHz品です。ちなみに2.5MHz品には何も付かず、6MHz品には「-2」が付きます。
右下はシャープのLH0080A、4MHz品です。昔は無印が2.5MHz、「A」が4MHz、「B」が6MHzを表していました。この「無印」「A」「B」はオリジナルのZilogが使っていたはずです。他に8MHzは「E」とか「H」とか言われていますが、私は見たことはありません。
新品と思われるMC6809Pが出てきました。
日本モトローラの袋に入り、ヒートシールされた状態で発見されたMC6809Pです。もちろんモトローラ製のオリジナル、1MHz品ですね。
これが無地の袋だったら開けちゃうのですが
この袋は帯電防止加工が施されております。
製品の取り扱いには静電気に注意してください。
日本モトローラ株式会社
だったので開封せずに撮影しました。
代理店などで買った記憶はなく、ジャンクはずし品のはずも無く、入手経路は不明です。
ハムフェアあたりが可能性としてありますが。
MC68020の後継のMC68030のエンジニアリングサンプル(?)、XC68030です。
XC68030RC25Bということで25MHz品です。
MC68020⇒MC68030ではMMUの内蔵とデータキャッシュの追加が主な変更点になります。XCにどんな不具合が残っていたかについては不明です。日立のHD63484などはマニュアルにマスク毎の不具合情報(あれば回避方法も)が載っていましたが、XC68030については見たことも聞いたことも無いですね。
入手経路は記憶にありませんが、やはり何かのジャンクから抜いたのでしょう。
以前紹介したMC6809の日立製セカンドソースHD6309の3MHz版です。
「68」ではなく「63」になっていることから、C-MOSであることがわかります。さてこのデバイス、セカンドソースを謳いつつも実は大幅な拡張がされているらしいのですね。それでオリジナルのモトローラから契約違反といわれたとか、拡張部分はデータシートからも落とされています。
昔この隠された拡張をホビーストが発見して6809搭載パソコンのMPUを乗せかえるのがはやったことがありました。
私が持っているのはそのときに入手したものではなく、かなり後になってから鈴商で発見して記念に購入したモノです。