現在地

マイコン

マイコン

マイクロプロセッサ・マイクロコントローラ等です。

MAA-1を小改造(復活!)

テーマ:

カテゴリー:

いろいろやってMAA-1は復活しました。今回はその経過を書いてみたいと思います。

最初、Z8613を動かす (その3:苦戦中...)のようにアドレスバスの周波数をみようとしたのですが、リフレッシュアドレスやI/Oアクセスなどの命令フェッチ以外のアドレスが混じってしまいます。たとえテスト用に短いループにしてもリフレッシュアドレスは排除できません。

仕方ないのでアドレスは諦めて他から動きを推測することにします。

まずROMの先頭から C3,00,00 とJP nn命令による無限ループを書いてM1の周波数を測ると400kHzでした。M1は一周に1回(C3をフェッチ直後に)出るので、4MHz÷400kHz=10となって一周10クロックとなりJP nn命令のステート数と一致します。

同様に 18, FE とJR e命令にすると333kHz、4MHz÷333kHz≒12となってやはりJR e命令のステート数に一致します。

MC68000系のメモリ事情(その3:MC68020以降)

カテゴリー:

MC68020で外部バスがデータ・アドレスともに32ビットとなってメモリは当初計画のフルスペックの4GBとなりました。とはいえ登場した頃はまだ4GBのメモリを必要とする応用など無かったのでアドレスデコードが面倒くさいだけと思った人も多いでしょう。

ここまできてもメモリ管理ユニット(MMU)は内蔵されていません。メモリ空間の拡張のためにもMMUを必要とした80286などと異なり、必要性がそれほど無かったからかもしれません。
それでも仮想記憶には必要なので外付けとして用意されました。一つはMC68000,MC68010用のMC68451を拡張したらしいMC68461ですが、残念ながら詳しい資料が見当たりません。もう一つはMC68851、こちらは一部のパソコンなどにオプションで搭載できましたからそれなりに知られていました。いずれも論理メモリ空間・物理メモリ空間はともに4GBです。

命令フェッチのみですが256バイトのキャッシュも内蔵されました。

MC68000系のメモリ事情(その2:MC68010)

カテゴリー:

MC68010の前にMC68008について書いておきましょう。

Intelの8088に対抗して小規模向けに作られたのがMC68008です。データバスが8ビット、アドレスバスが20ビットに縮小されています。メモリ空間は1MBとなります。

アドレスは内部32ビットのうち必要な分を外部に引き出しているだけなのでメモリ空間のサイズが変わってもソフトウェアでの扱いは変わりません。

これで不足するなら素直にMC68000を使えということです。

それでは本題のMC68010を見ていきましょう。

ハードウェア的にはMC68000と互換でそのまま挿し換えもできます。当然バス幅にも変更はなく、メモリ空間も16MBのままです。ソフトウェア的にはさまざまな改良点がありますが、メモリに関するものには次のようなものがあります。

MC68000系のメモリ事情(その1:MC68000)

カテゴリー:

MAA-1の改造のデバッグ状況は逐一実況してもなんなので大きな進展があったときに書くことにしますね。

今回はパーソナルなコンピュータのメモリ事情 (第8回: 80386以降)で書くと予告してまだ書いていなかったMC68000系のメモリ事情について取り上げてみようと思います。

以前書いたようにIntelは8086で64kBから1MBにメモリ空間を拡張するに際してはアドレスのレジスタ長を8ビット時代の16ビットのままセグメントによって拡張する道を選びました。単独で64kBを超えるメモリを必要とするプログラムが少ないという当時の事情を考慮すれば悪くない選択だったのでしょう。不幸は拡張を繰り返して使われ続けたことです。

一方でMotorolaは大胆にレジスタ長をデータもアドレスも32ビットにするという選択をしました。Intelが必要に応じて少しずつ拡張していくことになったのに対し、最初に考えうる最大限を計画しておいてそのサブセットを実装していくという道です。

MAA-1を小改造(壊したかも?)

テーマ:

カテゴリー:

ちょっと試してみたいことがあってMAA-1をちょっと改造しました。

別にZ80 CPUさえ載っていればZ80ボード3号機とかでも構わなかったのですが、実験のベースとしてはシンプルな方が良いのでMAA-1を選びました。

改造の内容はとても簡単で、Z80 CPU(とSIO/0)へのクロック供給を切れるようにすること、分周器の74LS393の横にジャンパピンを設置するだけです。こんな失敗の余地のなさそうな内容だったので事前に動作確認しなかったのですが...

とりあえずジャンパをショート(改造前と同じ状態)しておいて電源を入れてみたところウンともスンとも言わないではないですか。

2年前に掲載用の画面キャプチャした時は確かに動作していたのに。

CPUの6ピン(CLK)の周波数をテスタでみてみるとなんか変です。

TI TMS9900

テーマ:

カテゴリー:

D8251Aはついでに買ったと書きましたが、その時の本命だったのがこのデバイスです。

TI TMS9900JDL
Texas InstrumentsのTMS9900JDLというプロセッサです。「7906」とありますから1979年製ですね。

64ピンの巨大なパッケージです。しかも結構薄いのでうっかり割ってしまいそうで怖いです。

このようなセラミックパッケージではピンは側面にロウ付けされているのが一般的ですが、これは上面に付けられています。ピンは金メッキのようですが40年近い年月のせいでかなりボロボロになってしまっています。

さて、これはTIのミニコン 990シリーズをIC化したものです。

SBC8080(SUB基板編)

テーマ:

カテゴリー:

SBC基板編ではメイン基板を見てみましたので、今回はメモリとI/OのSUB基板を取り上げます。

SUB8080基板
こちらもやはり変わったデバイスを選んでいます。

左端は最近入手したCERDIPのD8251Aを早速載せました。

隣のSN74HC4060Nは発振器と分周器が一体になったもの、使ったことのないものでこのために購入した新品です。

SBC8080(SBC基板編)

テーマ:

カテゴリー:

予告したとおりSBC8080について書こうと思います。今回はCPUの載ったSBC8080、メモリやUSARTの載ったSUB8080基板は次回を予定しています。

SBC8080基板
部品は持っている中でなるべく変わったものを選んでいます。普通に作るだけでは面白くないですから。

左上の電源(+12V)関係は手持ちが無いのでNJM2360やコイルはこれ用に調達しました。ICはこのNJM2360だけ挿した状態で+12Vの電圧を確認しておきます。

専用基板と万能基板(後編)

カテゴリー:

前回はスルーホールメッキの記事を読んだところまで書きました。

その後、大学に入ってから何人か趣味でマイコン回路を作っている方にも会いましたが、皆さん万能基板派でしたね。

大学の研究室でもあまり基板を起こす話は少なかったように思います。

就職後は私はソフトウェアがメインでしたが、何回か基板を作る機会に恵まれました。殆どは検討時に使用する治具基板でしたが、回路図の作成まで行なってパターン設計以降は外注というパターンです。部品のライブラリ作成も専門に行なう部署がありましたので、回路さえ書けば基板のことはあまり知らなくても何とかなります。その代わり費用は結構かかっていました。

実は勤め人時代に一度だけ仕事の回路を万能基板で作ったことがあります。

私の担当のところでは新規デバイスがいくつもあったのですが、他は大半が流用設計という状況でした。一種類の基板だけ先行で作るわけにもいかず、事前に検討したかったので手配線で作ったのです。手配線する人などほとんどいない状況でソフトウェア担当と思われていた私が作っていたのですから、通る人には不思議がられました。でも他の部分に大きく遅れることなく動かせたので役には立ちました。

専用基板と万能基板(前編)

カテゴリー:

このところSBC6809, SBC6800と買ったままになっていたものを組み立てていましたが、勢いで SBC8080 も組んでしまいました。

SBC8080+SUB8080
特にハマることもなく動作した SBC8080 + SUB8080 です。それぞれのボードについては近日中に書くつもりですが、今日は基板について思いつくまま書こうかなと思います。

こういう(人様の設計した)専用基板のキットを作ってはいても、本当は自分で設計していろいろと作りたいわけです。実際作りかけて中断しているものをいくつか取り上げてきましたし、未公表の作りかけも多数あります。構想段階のものまで含めればさらに増えます。

ページ