パーソナルなコンピュータの漢字事情 (第5回: 文字コード)
カテゴリー:
これまで表示や印字の見た目の話がメインでしたが、最後に文字コードの話をしてみたいと思います。
漢字ROMが最初に搭載された頃、パソコン上ではまだBASICが主流でしたが、まだ「文字」という扱いではありませんでした。JISコードを指定すればパターンとして表示できるというだけで、文字列として(変数に入れたり)扱うことはできませんでした。ワープロ等のソフトウェアは独自に処理していたものです。
使える文字もJIS第1水準の約3,000字(+非漢字)のみでした。足りない字については次のような方法で対処します。
- 第1水準の文字で置き換える
例えば私の姓の「淺」は第2水準なので、第1水準の「浅」を使っていました。 - 外字(ユーザ定義文字)に定義する
自分でフォントを作らなくてはいけないこと、互換性がなく他人とのやり取りに支障があること、使える字数が限られること、などの欠点があります。 - (印刷なら)空白にしておいて手書きする
PC-9801シリーズ等ではオプションでJIS第2水準(約3,400字)まで使えるようになりました。